在来線系

 名古屋から、祖母に会いに大阪まで在来線で行きました。いつもは新幹線で行くのだけど、暇だし、読みたい本あったし、安かったので。

 

 在来線で長旅すると、すごい牧歌的な田舎、田んぼとかセイダカアワダチソウ畑とか山々とか、電信柱がたってるのが目立つようなところを通ります。そのとき電車はその景色に浮くことなく落ち着いて悠揚に走ります。一方、京都大阪みたいな都心に行ってビル街を掛け抜けるような時はその時で、別に見劣りせずちゃんと存在感をもってなじんでいました。

 電車の中の様子も、最初は気怠げで、自分が別世界、別の時間線で生きてるような長閑な感じがします。木漏れ日の中で日向ぼっこをしてる気分。でも都心に近づくにつれ、だんだんやっぱり気忙しく、現実に引き戻されていきます。スーツ着た人とかお洒落な女の子組とか乗ってくるし。

 

 田舎を走る時も都会を走る時も、2つの世界で別の雰囲気をみせて馴染んでいるけど、速度も顔もなにも変えずに淡々と走り続けてて、なにも知ったかぶりしなくてかっこいい。全然イキってない。

 

 人間に芯があって、ブレないのに憧れてるけど、なんかやっぱり長いものに巻かれちゃう時ある私。時々自分が、各場面で色んな顔を使い分けて、八方美人でずるい女に思います。それが一概に悪いとも思わないけど、でもやっぱり動じないのって憧れます。

 新幹線みたいに、ずっとつよつよでかっこいいのよりも、在来線みたいな感じになりたいなー。

 在来線系女子目指します。